こころの不調をどう治す?こころに効く食事のとり方

日本のうつ病患者は年々増加傾向にあるといいます。

グラフ:厚生労働省 「患者調査」2015年12月発表より作成

うつと診断されなくても、

なんだか気分が落ち込む、やる気がでない、憂うつになる、ささいなことでイライラする、頭がぼんやりする、、、

といった症状は誰しも感じることがあると思いますが、日常的にこのような症状が続く場合、こころに不調がでていると言えます。

このようなこころの不調は、食べているものや食べ方が原因となることも多いようです。

今回の記事ではこころに不調が生じるメカニズムと食事による改善方法をお伝えいたします。

こころの不調の原因は「低血糖」?

朝、仕事を始める前に自販機で甘いコーヒー飲料を買ってぐいっと飲み切る、頭にエネルギーを与えるために甘いチョコレートを食べる、口寂しいから甘い飴玉を舐める・・・。

知らず知らずのうちに口にしている甘いもの。

食べているときや食べた直後は気分が良くなりますが、しばらく経つと急に眠くなったり、余計にお腹が空いてイライラしたりしていないでしょうか?

そこで私たちの体に何が起こっているのか?

血糖値の上昇・下降に対する体の反応

通常、私たちの体は、食事で血糖値が上がると、すい臓が血糖値を下げるホルモン(インスリン)を分泌し、 血糖値を空腹時の状態まで下げようとします。

ところが、糖質過多(糖質を多く含む食べ物をとりすぎる)の食生活を送った場合、私たちの体では血糖値の急激な上昇が起こり、その分血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。

その反動で血糖値が通常の空腹時よりも下がってしまう現象が起こるのです。(=低血糖状態になる)

この低血糖状態になったとき、以下のような不快な症状が現れます。

低血糖で現れる症状

異常な空腹、身体のだるさ、冷や汗、手の震え、眠気、不安感、抑うつ、元気がない、集中力の低下、強い疲労、めまい、など

低血糖状態になると、今度は副腎から血糖値を上げる働きのあるホルモン(アドレナリンやコルチゾール)を分泌します。

アドレナリンは攻撃性、興奮、イライラ、怒りといった交感神経の緊張状態を引き起こします。

コルチゾールは長期的に過剰に分泌されると免疫機能や筋力の低下、不眠、胃潰瘍、心筋梗塞などを引き起こす危険性がでてきます。

さらに、コルチゾールが大量に分泌され続けると、分泌元の副腎が疲弊し、分泌能力が低下することで疲れやすい体になっていきます。

血糖値を下げる役割を担うインスリンも、大量に分泌し続けると、すい臓が疲弊し、血糖値をコントロールする機能を損ない、やがては糖尿病など病気の原因となってしまうのです。

このように血糖値の急激な上昇・下降が続くと、心身の不調を引き起こし、体内のホルモン分泌器官が疲弊していきます。

血糖値の急激な上昇・下降は私たちのこころや体に想像以上の影響を及ぼしているのです。

では、血糖値の急激な上昇・下降を防ぐにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

その答えの一つが食事です。

即効性あり!こころに効く食べ物と食べ方

1.お菓子やジュースをやめる

血糖値を急激に上げる甘いお菓子をやめます。お腹が空いたら代わりに低糖質おやつを食べます。

低糖質のおやつの一例

タンパク質おやつ

ゆで卵・小魚・枝豆・焼き鳥(塩)・ツナ缶などの魚缶(水煮)・豆腐・ナチュラルチーズ

脂質おやつ

ナッツ(くるみ、アーモンド、マカダミアナッツなど)・ココナッツバター/オイル/ミルク

2.タンパク質を毎食2種類食べる

糖質を減らす分のカロリーをタンパク質で補います。

肉食については賛否両論ありますが、肉・魚・卵などの動物性食品は脳のホルモンの材料となり、こころの不調を改善するために有効といわれています。

3.白い主食を断つ、または減らす

糖質を減らすために極力白い主食(白米、麺類、パンなど)を減らします(究極はとらない)。

どうしても食べたいときは懐石料理のように最後に食べることで血糖値の急上昇を防ぎ、食べすぎ防止にもなります。

低糖質の観点では、玄米と白米の中間である五分付き米が扱いやすくて(白米のように炊ける)おすすめです。

洋食・中華などの場合も主食を最後に食べるように心がけます。

糖は必要ない?もう一つのエネルギー源「ケトン体」

人体に必要なエネルギー源には、ブドウ糖ケトン体があります。

ケトン体は脂肪が燃やされることで発生します。

従来は主なエネルギー源はブドウ糖だと考えられてきましたが、現代では胎児や新生児の主なエネルギー源は、母体が糖質制限をしていようがいまいが、ケトン体であったことが発見されました。

人類が誕生してから約700万年の間、人々の食事は狩猟・採集で得た低糖質・高タンパクの食事でした。

稲作などの農耕が始まったのは今から約1万年ほど昔のことです。

本来、人の体は糖をたくさん摂ることに対応ができていないのです。

糖質は食事から摂らずとも、肝臓に貯蔵されている物質(グリコーゲン)や筋肉、たんぱく質から必要な量が生成されます。

ケトン体は、糖質を可能な限り減らした場合に中性脂肪からつくられますし、中鎖脂肪酸(ココナツ油など)を摂ると肝臓でつくられます。

糖は人体に負担をかけ、糖尿病などのトラブルを生じさせますが、ケトン体には抗酸化作用や、脳の神経を新しくつくったり、神経を保護するといった人体に有用な作用が発見されています。

実はケトン体こそが人間本来のエネルギー源ではないかと言われているのです。

現在では普通に生活しているとどうしても摂らざるをえない環境にある糖分ですが、なるべく避けて、代替おやつで元気になっていきましょう!

参考図書

・マンガでわかるココロの不調回復 食べてうつぬけ

・ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~

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